いずれかの味方はできない
カップルでカウンセリング(カップルセラピー)にお越しになる場合、
よくあるのがこんなケースです。
彼が浮気した。
浮気された女性が、
「関係を修復したいから2人でカウンセリングを受けたい!」
と彼を説得し、ご予約。
そうなんです。
修復したいし、仲良くなりたいのです。
ところが、浮気された恨みつらみがあるので、実のところ、カウンセリングの目的が、
「いかに私が辛かったかを、知らしめたい!そうしたら、彼は二度と浮気しないだろう」
にあることが多いのです。(気持ちはめっちゃわかりますよ~)
そして、
- カウンセラーだったら、辛かった私の気持ちを理解して、私の味方をしてくれるんじゃないかしら。
- カウンセラーだったら、二度と浮気しないように、プロのテクニックで説得してくれるんじゃないかしら。
というご期待をお持ちなのですが、これは残念ながら叶えてさしあげることができないのです。
もちろん、あなたが浮気された辛い気持ちは理解できますよ~
でも、いくらお金を頂戴しても、あなたの怒りと、攻撃モードにノってあげることはできないし、
カウンセリングを復讐の場にすることもできないのです。
カウンセラーはどちらか一方の味方はできないし、いっしょになって非難することもできないし、説得もできません。
なぜかというと。
仮に、カウンセラーが彼女側に肩入れしたら、どうなるでしょう?
浮気した彼の方は、彼女+カウンセラーの2人がかりで責められることになりますよね?
そうなると、いたたまれなくなりますよね?
彼は、ごめんと、謝りもした。
悪いことだとわかっているけど、してしまった。
責められても、毎回ごめんとしか言いようがない。
けど、責められ続けるので、うんざりしてくる。
(こんな彼女はもう嫌だ。他の女性のところまで行きたくなる・・・)
と思いませんか?
説得はできない
また、逆の例もあります。
浮気した側が、浮気された側をお連れして・・・・です。
目的は、
「浮気した自分のことを許すよう、相手を説得してほしい」
でもこれも同様に叶えるのは難しいのです。
仮に浮気されたショックの妻に対して、夫とカウンセラーが「もう反省しているんだから許してあげようよ~」と二人がかりで言われたらどうでしょうか?
浮気された側が、「許せない自分自身」を責める可能性が大です。
悲しさ、悔しさが癒えてないのに、許さない自分が悪いかのようなことを言われたら?
さらに頑なになります。
ですから、いずれの場合も、残念ながらカウンセラーは、ご希望を叶えてあげることはできないのです。
片方の味方、肩入れ、はできないんですよ~
どちらかの代理で、
- プロだったら、ゴルゴ13ばりにめっちゃいい狙撃手として、彼を痛めつけて(射殺?)してくれるんじゃないか?
- プロだったら、大岡越前の名裁きで、彼を改心させてくれるんじゃないか?
- プロだったら、鬼滅の刃で一瞬にして、この事態を収束さえてくれるんじゃないか?
↑例えがどれもいまいち(;'∀')かもしれませんが、どれも、できないことなんです。
カウンセリングの目的は?
冒頭で例に出したいずれのケースにも共通しているのは、
「二人の関係を修復したい・元通り、あるいはそれ以上に仲良くなりたい」
ですよね?
本来望んでいること・目的はここですよね?
あるいは、お二人とも「離婚」を考えているが、本当に離婚していいのか悩んでいる場合もあります。
あるいは、離婚の結論を出しているけど、親権やそのほか何か簡単には離婚できない問題を何か抱えている場合もあります。
どんな方向性でもいいのですが、
そのために、何ができるか?を
私たちカウンセラーは、ご一緒に取り組んでいくこと、が役目です。
できること
ではカウンセラーができることは具体的に何かと言うと?
双方の気持ちの通訳・橋渡し
言葉にしているけれども、伝わっていない本当の気持ち。
言葉にうまくできていないけれど、本当に言いたいことの置き換え、です。
例えば、
「夫は私の話を聴いてほしいのに、全然聴いてくれないんです」
ここで言いたいのは、女性の場合は「話を聴いてほしい」は、寄り添ってほしい、ただただそばにいてほしい。だったりします。
ところが男性の場合は、「話を聴いてほしい」は、問題解決してほしい、なんとかしてほしい。だったりします。
これはどうやら男女の脳みその差らしいのですが、
「話を聞いてほしい」の意味が違うなんて、知るかい!な話です。
私もこの世界に入るまで知りませんでした。
こんなこともあります。
妻が「もうあなたのことを信じられない」
という時、
男性は、「どうしたら信じてもらえるんだろう?」とやはり問題解決思考で具体的な対策を考えようとします。
でも、女性が望むのは「君だけを愛している」という言葉だったりします。
↑ええっ?!な話で、これ、まともに論理的に考えると会話として成り立たないので、延々とかみ合わないバトルが繰り広げられるのです。
が、感情の交流って、理屈じゃない世界なので、役に立たなかったりします。
こんな感じで、互いに何を感じ、考えているのか、わからなくなっていることを橋渡ししたり、通訳したりします。
それによってなーんだ、そんなことかよ~で、すんじゃったりします。
方向性に沿い、目的を達成するためのナビゲーター
前述した通り、修復、離婚するかの結論を出す、離婚に向けた準備、など・・・それぞれの方向性に沿い、目的を達成するために、ナビゲートしていく役目です。
だから、例えば修復したいとお二人が思っているのに、とっとと離婚したらいいのに~なんてことは言わないし、そちらに導くこともしません。
離婚したらお子さんかわいそうじゃないですか~、で離婚を全力で引き留めることもしません。
結局、カウンセラーが結論を出すわけじゃないし、そんなの人に決めてもらうものでもないし、決めるお手伝いが役目です。
もちろん、修復したいと思ってこられた方々が別れを選ぶこともあるし、離婚のつもりだった方々がやり直すことになるケースもあります。
だから、実際のところ、どうなるかはお互いに向き合ってみないとわからないケースもいっぱいあります。
どうなるかわからないけど、この向き合う旅のガイドでありナビゲーターです。
もし二人一緒が負担なら、まずお一人で
まずおひとりで受けてみてください。
そしてカウンセリングというものを体験し、体感し、二人で受けた方がいいかどうか、考えてみてくださいね。
もし、パートナーが、二人で受けるのは嫌だと言う場合は、無理に連れてこようとしないでください。
「やらされた感」があると、カウンセリングの時間もいやいや、とか、めんどくさいとか、付き合ってやった、という違う感情が大きいので、本来向き合うべき感情から、それてしまうのです。
大事なのは主体性、なので、首に輪をかけてでも連れてこようとしないでくださいね。
一人で受けていただいて、あなた自身が何かを感じ、何かを動いたとき、パートナーシップはバランスをとろうとするので、おのずと相手に何かしらの影響があって、何かが起きます。(その何かがなんなのかは誰にもわからないけど)
なので、まずお一人でも受けてみてください。
カップルカウンセリングの詳細は下記からどうぞ。
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カップル・ご夫婦一緒に受けていただけます。