この記事を書いた人
心理カウンセラー・コンサルタント 安田 未稀
18年以上活動しています。お客さまが、本当の自分=本質、魂とつながり、自分の中にある答えを見つけて自然な行動に導く個人セッションが好評
さて、大谷翔平選手&水原一平さんの事件。
結局、水原一平さんは「容疑者」という呼称がついてしまいましたね。
このブログでは、水原さんが刑事事件の容疑者であるかどうかは関係なく、引き続き「さん」づけで呼んでいきます。
また以下の記事では、心理を読み取っていくことがメインイシューですので、誰かを非難したり、賛同したりするものではないことにご留意ください。
嘘をつく心理
水原さんは、学歴詐称があったり、過去に大麻での犯罪歴があったり、
闇賭博をしていたり、借金があることを誰にも黙っていたり、
大谷選手の口座を自分が扱えるように銀行も騙したり、
嘘の供述を大谷選手の代理人事務所にしたり・・・
など、「嘘」「詐称」「隠す」「騙す」・・・と繰り返してきたことがわかります。
よく、「嘘つき」「騙す人」の心理について質問されます。
嘘をつくという行為は、隠したいことがある、明らかにしたくないことがあるときに行うものです。
例えば、好きな女性の気を引くために、自分を等身大以上に見せるために、年収や会社名を偽ったり、マッチングアプリで身長が168cmだけど170cmって書いたりすることがあります。
「本当の自分では嫌われてしまう。無理」という恐れがあるので、嘘をついてしまうわけです。
気に入られたいためにつくかわいい嘘の場合もありますが、いずれにせよ「事実を捻じ曲げたかったり、隠したいことがある」という表れが「嘘」です。
今回の事件では、自分のやっていることが悪いことだとわかっている。
当然ながら隠したいし、明らかにしたくないために嘘をつき、その嘘が嘘だとばれないよう隠すために更に嘘を重ねる、という展開になっています。
嘘つきの罪悪感
普通、嘘をつくと罪悪感を感じます。
しかし、この罪悪感はすごくわかりやすい表面的なものです。
実は、意識の更に下の方に(奥の方に)、
罪悪感があるから嘘をつくともいえます。
ここがとてもわかりづらいところなのですが、
嘘をつく人の根底にあるのが「罪悪感」という感情で、究極的には「生きててごめんなさい」ぐらいの罪悪感です。
それがあるから、自分を罰するために、嘘をつくような悪いことをして、更に罪悪感を感じ、この繰り返しで自分への罰を重ねるということです。
となると、水原さんの根底にある罪悪感は、相当大きいといえます。
(けして賛同するものではありませんが)、賭博で60億以上負け、25億もの大金を送金できてしまうのですから、水原さんの罪悪感は二桁億のスケール。
大谷選手のパートナー的存在でもあったのですから、大谷選手の空前絶後の偉業は、水原さんの賭博とでバランスが取れていたように見えてしまいます(もちろん、大谷選手が賭博をさせたわけではありませんが)。
水原さんの問題が明るみになったことで、大谷選手はこのようなパワーバランスで活躍する必要がなくなります。
となると、大谷選手のこれから、が本当の王者の道を歩み、更に偉業を成し遂げるのか?(すでに歴史上に名を遺すすごい人物なのですが)
それとも、難しくなるのか?
「嘘つき」の達人は、人たらしの才能がある
話がそれましたので元に戻します。
「嘘つき」がなぜ嘘を重ねるか?なぜ嘘つきなのか?は前述したとおりです。
でも理解はできたとして、じゃあ「嘘つき」が改善されるのか?
私個人は、「正せる嘘つき」もいれば、「嘘つきがその人の本分」という人もいるように感じています。
以前、私がプライベートで出会った人なのですが。
平気で嘘をついたり、隠し事をします。
しかも、すごいことに自分が嘘をついたとは思っておらず、嘘がその人の中で事実になっているのです。
あるお客様の離婚裁判ですが、奥様がご主人をつかんで床に何度もたたきつけた、暴力振るわれたと陳述されたことがあるそうです。
でも、超ガッシリ型の男性を、武闘家やプロレスラーでもない女性がどうやったらそんなことができるのでしょうか?
奥様がナメられていただけなのかもしれませんが、裁判所にそんな態度で文書を提出するのもなかなかなことです。
もしかしてこれもご主人の中で嘘が事実に脳内変換されていたのかも、と思います。
「嘘つき」の達人は、人に、だけでなく、自分にも嘘をつきます。
だから、嘘が嘘ではなくなり事実になる、というのが私の持論です。
なぜこうなるかというと、根底にある罪悪感が強すぎるから、ということになりますが、それは理解するための見方でしかありません。
究極は答えはなく、そういう人だから、しかないように思います。
人の脳なのかどこなのかわかりませんが、本当に不思議です。
しかもこういう「嘘つき」の達人は、人たらしの才能もあわせて持っているように思います。
だから、「いい人なのに」「信頼していたのに」「そんな風に見えなかったのに」となります。
もし「実は信頼できないと思っていた」「何かしでかしそうに見えた」であれば、「嘘つき」の達人といえませんから、失格です。
だから、大谷選手もまさか水原さんが「嘘つき」の達人だとは思っていなかったでしょう。
騙されたのだから仕方ありませんが、心理的には、大谷選手は「信頼という名の依存」をしていたので、気づかなかったと思います。
もし犯罪行為に気づいていればいくらなんでも、縁を切ったでしょうし。
「嘘つきの達人」をどう察知するか?
もしあなたが関わる人の中に「嘘つきの達人」がいるかどうか、わかる方法はあるのでしょうか?
個人的な感覚になりますが、「嘘つきの達人」は、とことん自分が悪くないことにするので、なぜかこちらが悪いかのような気がしてきます。
自分の中で、まっとうな罪悪感を感じられないようになっているので、おのずと周りが罪悪感を感じるからです。
なので、そう感じさせるような相手であれば、要注意だと思います。
さて、大谷選手について最後に。
大谷選手は、水原さんを失ったショックや、信じて重用した自分の失敗感、管理の甘さとか、ある意味それによって犯罪者を作ってしまった罪悪感とか・・・・
そういうところに向き合って、感情をしっかり処理していただきたいなと思っています。
でもこれもカウンセラー的な陳腐なものの見方でしかありません。
宇宙人的な偉業を成し遂げている大谷選手には、そんな地球人的なことなんて不要なのかもしれません。
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