関係性を確認する怖れ
たまに会って食事もする。セックスもする。好き!とか大切だ!という言葉も交わす。
だけど、「私たち、本当に付き合ってる関係なのかどうかわからない・・・・」
つまり、ちゃんと正式なパートナーシップを持った関係かどうか?
こんな疑問も出てくる関係ってありますよね。
不安を感じて、「これって付き合っているという状態なんでしょうか?相手は自分に気持ちがあると受け止めていいのでしょうか?」というご相談を受けることがあります。
でも、食事しているから、セックスしているからという外形的な要因で、「だったら付き合ってますよ」と他人が言えるものでもなく、本人たちが付き合っていると認めなければ、付き合っているということにならなくなります。
恥ずかしながら、私も、元の夫からプロポーズされたときに、初めて、やっぱりちゃんと付き合ってたんだ」と知ったのです。実は他の男性とも接点あったし、好意はあったけど、そんなにがっつりデートした感もないしなぁと。
これ、よくよく考えたら「お付きあいしましょう」と確認&コミットメントをしてしなかったからなのです。
では、若い世代はどうなのかな?と気になり、友人の息子(高校生)に、聞いてみました。
「ねぇ、女の子と付き合っているかどうかわからないってことあるの?」
と聞くと
「付き合おう!と言って、じゃあ付き合いましょう!になるんだから、わかるに決まってるやろ!何を変なこと言ってるの」
と言われました。
大人と違って、至ってシンプル。
「告白」するし、「付き合って」と確認をして、めでたくカップル成立!というプロセスをちゃんと踏むのです。
ところが、高校生と違って、大人になるとこんなプロセスを踏まないことが多いので、「よくわからない関係」ってのが発生します。
「彼は、ただの遊びのつもりだったらどうしよう?」 「私だけが盛り上がってたら恥ずかしいし、情けないし。」
・・・・相手の気持ちを確認するのが怖いんですね。
なんとなく、会うようになり、なんとなく、そのままパートナーらしき状態になることって、結構あると思います。
そうなると改めて、ちゃんと「付き合おうよ」って言わなくなります。
それでもお互いにちゃんと「付き合っている」と思えるならそれでOKでしょう。その場合は、何の不安も悩みもありません。
でもそれが、不安、悩みになるということは、関係性を明確にする怖さ、なのだと思います。
私の場合も、「勝手に私が付き合っていると思い込んでるだけなら、どうしよう?」
と怖くて、聞けなかったのです。傷つくのが怖い・・・
なので、一緒にいてもいつも、不安と心配ばかりで、親密感を感じられなかったのです。
ちゃんと確認すれば、もっと楽しめたのになぁと思います。
ちゃんと付き合うと別れる可能性もある
それから、こんなケースもあります。
「ちゃんと付き合う」ということは、「別れる可能性」もあります。
つまり、「別れるのが怖い」から、 だったら「ちゃんと付き合っていないことにしてしまおう」 という選択です。
仮に、ギクシャクしてきても「だってちゃんと付き合っていないし・・・」と逃げ道があるのです。 凹むリスクを軽減できるメリットもあるけど、問題に対処しなくて済む分、関係を深めることもできないのです。
「付き合う」っていうのは、「相手と一対一で向き合う覚悟を持つ」ということになります。 (「一対一」なので、通常、浮気や二股はしない・・・)
「向き合う」というのは、 相手との関係の中で起きるあらゆる出来事や感情をシェアしながら、 二人の関係をどうしていくのか考えていくことです。 時には「別れ」を選択することだってもちろんありえます。
でも。先のことなんて、誰にもわからないんですよね。 一生続く関係かもしれないし、明日ダメになる関係かもしれないし・・・。
それに、なんとなく付き合っていても、疎遠になっちゃうのかもしれないし。
結局、ちゃんと付き合っていても、付き合っていなくてもなんですけど、 いつも不安と怖れを抱えた状態になるので、 相手との関係を全面的に楽しむこともできなくなっちゃうんですね。
付き合ってる関係の方ができることが増える
だったら、ちゃんと付き合っている関係の方が、「だからこそできること」、が出てきます。
正式に付き合っていないと、 彼が他の女性と何をしたところで、あなたがとやかく言える立場でもないのですが、 付き合っていればパートナー特権で、文句の一つも言えます。
それに、正式なパートナーなら、周りの扱いも明らかに違いますよね。
「二人一緒にどうぞ!」と、飲み会やイベントに誘ってくれることもあります。 逆に、二人だけで過ごす時間も大切にしてくれて、 「彼氏とデートなら、私と遊ぶ約束を断られてもしゃーないわ」 って笑って済ませてもくれます。
パートナーとしてはムリと思っているのに見ないフリしていた
こんなケースもあります。
「正式なパートナーにしたいと思えるだけの魅力はないのに、気づかないフリしていました」
というケース。
平たく言えば、セフレの関係だったりするんですが、 (※セフレが本当に悪いことなのかどうかという議論は今日は脇においときましょうね。) セフレな関係をヨシとしている自分に自己嫌悪して、セフレをいさぎよくセフレだわっ!と認められず、中途半端な関係にしているのです。
ところが、この関係だと、「むなしさ」が伴います。 あなたが本当に欲しいのはセフレではなくて、パートナー、だからです
じゃあ・・・なぜ相手を切ることができないのでしょうか? セックスが気持ちいいから、という理由だったりしますが、本当は 「自分にぴったりなパートナーが現れるわけがない」という絶望感を「セックスの良さ」でカムフラージュしてたりします。 (実はそこに性やセックスに関して痛みがあり、ここを癒さないといけないのですが、詳しくはまた別の機会に。)
もし本当にパートナーが欲しいなら! とても惜しいけど、セフレを手放すことをおすすめします。
本当に欲しいもの以外によそ見をしている状態では、欲しいものが目の前にきても気づかないからです。 あなたが、パートナーを持つことにコミットするなら、全面的に空席を用意しておきましょうってことです。
もう一つは、今のこの「セフレ」が持っている要素で満たされている部分があるわけで、新しく探すのは自然と、セフレでは満たされない要素を持っている人を探すことになります。心が勝手に。
となると、セフレ+探した人 を足したのが、ちょうどいい人、になるので、結局は心の中は2つに分かれたままになってしまいます。
自分にベストな「一人」が手に入らなくなっちゃうんですよね。
なので、やはり、ちゃんとしっかり席を空けておくといいと思います。
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