この記事を書いた人
心理カウンセラー・コンサルタント 安田 未稀
18年以上活動しています。お客さまが、本当の自分＝本質、魂とつながり、自分の中にある答えを見つけて自然な行動に導く個人セッションが好評
罪悪感って自分を責めるとてもつらい感情です。
この感情にさいなまれているときって、どうしたらいいのでしょうか？
罪悪感の構造
人間の感情には、「顕在意識（表層意識）」と「無意識（潜在意識）」があります。
全意識の中で、顕在意識が占める割合は数パーセント以下、というのはよく知られている話です。
「表面上」で、罪悪感を感じることはたくさんあります。
この図で見ると、罪悪感を感じることA、B・・・というようにたくさんあります。
遅刻してしまった、
傷つけてしまった、
など、いろいろあります。
個別に感じるだけでもつらいのですが、「罪悪感」という大きな感情では根っこでつながっています。
究極的には、人間は「こんな自分なんて」「生きててごめんなさい」という生まれながらにして原罪というべき罪悪感を持っているともいわれます。
なので、表面的に感じている対象としては「遅刻してしまった」だけでも、エネルギーの量としては、根っこにある大きな「ザ・罪悪感」の総量を感じている可能性があります。
こういう時は、
「遅刻しただけなのに」と思いつつも、思いのほか罪悪感の感情が重く、しんどく、つらく感じることになります。
なので、「××した罪悪感」に苦しんでいるとき、実はそれだけ、を感じているわけではないかも？ととらえるだけでも少し楽になると思います。
罪悪感を「感じていること」に罪悪感を感じないようにする
罪悪感って本当に厄介で、罪悪感を感じていることに更に罪悪感を感じてしまうのです。
例えば、「遅刻しただけ」「風俗に行っただけ」なのに罪悪感を感じているなんてしょぼいなぁと罪悪感を感じる、というものです。
そのうえ更に、「罪悪感を感じていることに罪悪感を感じていること」を、さらに罪悪感を感じる、という無限ループが続きます。
自分一人の中でもこうなのですが、同様のことが人間同士でも起きます。
例えば、
夫：浮気をした罪悪感がある
妻：浮気を責めてしまった罪悪感がある
夫：妻を苦しめた罪悪感がある
妻：私が許さないという罪悪感がある
夫：自分を許さない妻をなじる気持ちがあるという罪悪感がある
妻：許してあげたいけど許してあげられない罪悪感がある
夫：これではもう夫婦は無理かもというあきらめを持っている罪悪感がある
妻：このままでは夫が別れるという怖れを持っている罪悪感がある
というように、どこまでも、罪悪感マッチポンプが続きます。
本当に罪悪感って超厄介です。
これでは、夫と妻が罪悪感でつながっている関係性、ということになってしまいます。
エンドレスなので、どこかで断ち切る必要があります。
そのためには、
自分って、××に罪悪感感じているよな
とそんな自分を受容して認めてあげること、が必要です。
遅刻しちゃったことに罪悪感感じているよなぁ。
そんな自分を責めているよなぁ。
つまり、自分ではクソとかアホとかどうしようもない奴だと思っている自分を認めてあげる、ということです。
これが本当の自己肯定感です。
よく自己肯定感は自分を好きになること、と勘違いしている方が多いのではそうではありません。
クソ、アホ、ボケ、カスな自分をそうだよねと認めることです。
いや、そんなクソ、アホ、ボケ、カスを認めたら
本当に、クソ、アホ、ボケ、カスにならないか心配！
かもしれません。
が、何をおっしゃいますやら。
すでに、クソ、アホ、ボケ、カスって思ってるんじゃなかったでしたっけ？
ということは、本当は心の奥底では、クソ、アホ、ボケ、カスだと思いたくないんですよね。
そこまで心の中を見つめる「深さ」が自己受容なんです。
この階層を無視して、表面的に「認めましょう」「好きになりましょう」と薄っぺらい自己受容って本当の自己受容じゃないんですよね。
罪悪感を使ってやらなくていいこと、やっていることがある。
罪悪感を持っていることで、
その罪悪感があることで、
やらなくていいこと（目を背けていること）
あるいは
やっていることがあるとしたらなんでしょうか？
罪悪感があると、多くは、自分が自分らしく生きられない、幸せではない方向に向いているときに感じます。
また罪悪感が湧くときは、自分を本来の進むべき道に進まないようにさせるときに、わざわざ感じるような出来事を引き寄せます。
ある方の場合は、罪悪感を使って
「家族みんなで笑って楽しむこと」から逃げていた、とおっしゃっていました。
罪悪感が出てきたときは、このように自分に自問自答することをお勧めしたいと思います。
罪悪感をひとりで抱えない
ここまで観てきたように、罪悪感というのは相当厄介な感情で、癒すのはなかなか大変です。
人間なのでゼロにはなりませんが、でも弱める、薄めることはできます。
もしあなたがいま、罪悪感を感じること、それに苦しんでいる、なら、
ひとりで抱えないでくださいね。
感情はひとりで抱えるよりも誰かと分かち合う方が軽くなります。それは一人当たりが背負う量が減るから。
感情もエネルギーなので、可能です。
でも罪悪感を感じていることの多くは、人に話すのは憚られ、分かち合いも難しい事柄が多いものです。
だからこそ、友達や家族では限界なこともあるし、彼らが関係者だと打ち明けることで彼らを苦しめたり、罪悪感の渦に巻き込むことになってしまいます。
だから、お仕事としてカウンセラーやヒーラーをやっている人に話すのがいちばん安全です。
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